理不尽な時代

六年ぶりに動物園にいってきました。夏休みの期間限定で夜の動物園をしているとのことだったので、彼女も行きたがっていることですし、行くことにしました。夜といっても七時や八時だと、夏休みということもあって家族連ればかりが目につきます。カップルは少なく、中には浴衣のデートをしている人もいるのですが、やはり子ども達の存在感には勝てないようでした。

子ども達は夜に外で遊べるということですでに興奮している風で、動物園という場所がさらにその興奮を助長している、そんな雰囲気が見て取れました。彼女も子ども達ほどではないにせよ、子ども達の興奮に後押しされたのか楽しげにしていて、はしゃいでいるように見えました。動物園の中でもライオンなんかはいつの時代も人気があって、夜のライオンとなると貫禄も迫力もありました。動物をはっきりと観て楽しむのは昼の方が適しているのかもしれませんが、雰囲気を楽しむのに夜の動物園は悪くないなと思ったりしました。

彼女とは結婚の約束はしていませんが、周りの家族連れの幸せそうな様子をみると、自然と自分達に家族がいたら、という話になっていきました。そしてそんな未来を想像してみると、いいな、と思ったりするのです。いつか僕らが結婚して、家族ができたら、夏休み、夜の動物園に行って今日のことと今日感じたことを思い出せたらな、と思います。